今から 12年ばあ前の事
とある 知り合いがやりゆう 喫茶レストランへ モーニングを食べに 行ったがよ。
そこは 以前から ちょこちょこ 行きよった。
その日も 一人で 猫バスで 行って 店の前に車が5台ばあ置ける駐車場があり
そこへ バックで入れろうと思い 1回前へえ出てから 下がりよったら
後ろが見えにくくて でっかいコンクリで出来た柱へ ゴツン と 当ってしもうた。
ほんで 車をちゃんと 止めて 店に入り
「さっき 店が揺れんかったかねえ バックしよって 当てたき」
と 聞いたのがやった。
ほいたら ここは鉄筋で 出来ているから わからんかった」 と そこのマスターさん と お話をして
モーニングを食べて
普通にゆず庵に帰って 仕事しよった。
ほんで さっき あった事を ゆず庵新聞に 書こうか と 思いついて。
お店の名前も 実名で出して バックしよったら 柱へ当ててしもうて 謝った。
と 書いちょったら
その日の お昼すぎ
電話が鳴ったき 出てみた
すごい剣幕で おじさんが おこっちゅう。
「社長は おるかー」 と聞かれる
私です と いうと
さっき わしんところの 娘が ゆず庵へ行ったら」
「わしんところの 店を 悪うに書いて 張りだしとるそうやないかー」
「裁判にするぞー」
「今から 出てこいー」 と えらい剣幕で言われて
田舎生まれの田舎育ちの ゆず庵社長は 心臓破裂するばあ
ドキドキ 舞い上がった。
えらいこっちゃ いらんこと 人の店のことらあ 書かんかったら よかった。
そこのお店の宣伝になるようにと えいつもりで 書いた事やったのに~
もう どうしょうと思い
そうや
そこのマスターに 説明して と 電話して 全てを話した。
そうしたら それから 30分後 マスターが説明してくれたらしく
そのお父さんが 手のひらを返したように
「あの~ さっきは すまんかった。 娘に聞いたら 悪口やなくて 逆に うちんところの店を宣伝してくれょったらしいねえ~ ありがとう」
と 言われて
ほっとして もうこれで そこへ でていかんでもえい。
ほんまに 本当に よかった話
もちろん そのゆず庵新聞は ざんじ捨てたけんどねえ。
そこの 喫茶店にも それからは いってない。
けんど そこのお父さんに たんまに 合うがよ~
さすがに 心の底からの ニコニコしたあいさつは できん。
さっきも ひっさびっさに そこの喫茶店に行って
そのお父さんがおったき
だいぶ前のこの話を思い出して
書きよらあねえ~
おしまい。